コラム [ 2018.09.08 Released ]

【経営お役立コラム8】選ばれる人になるための時間の使い方②
強みの見つけ方

選ばれる人になるための時間の使い方②強みの見つけ方

 

パーソナルブランディングについて、より具体的な行動に移すために「選ばれる人になるための時間の使い方」をお届けしています。

 

関連ナンバー

選ばれる人になるための時間の使い方①強みの強化VS弱みの克服

選ばれる人になるための時間の使い方③強みの磨き方、弱みの対処法

 

厄介な「強み」の捉え違い

 

前回は、自覚的に「弱み」の克服を優先してしまうケースについて見てきました。この場合は、少し視点を変えてみるだけで、「強み」の強化に目が向くようになるので比較的改善しやすいといえます。

 

ところが困ったことに、無自覚に「強み」を見誤ってしまっているケースというのが存在します。

 

原因として、得意なことは苦痛なく行えるので、「まさかそれが他の人にとって価値があることだと思わなかった」と考えてしまっていることが挙げられます。よく「私には特別な才能がないから強みがない」と思われる方がいらっしゃいますが、いざ話を聞いてみると、本人が苦労せずにやっているだけで、傍から見ればすごいスキルの持ち主ということが往々にしてあります。自分にできることは過小評価しがちということですね。

 

もうひとつ考えられるのは、「本当の強みではなく、自分の理想を強みと認識してしまっている」という場合です。誰しも「こうなりたい」というイメージはぼんやりとでも持っているものですが、そこに引っ張られて、その人が本当に持っている強みに目を向けられていないことがよくあります。

 

でも、ご安心を。いずれの場合も、とてもシンプルな解決方法があります。

 

ブランドイメージは「相手」の心の中にある!

強みを決めるのは自分以外の誰か

 

ブランディングの鉄則として、ブランドイメージは「接している人々の心の中にあるもの」という考え方があります。パーソナルブランディングであっても同様に、その人を判断するのは常に他者です。

 

つまり、独りよがりに「これが私の強みだ」と定義したところで、それが周りの認識と違っていれば強みとは言えないのです。それは裏を返せば、「周りに聞けば、自分の本当の強みがわかる」ということです。

 

強みを磨くためには、まずはあなた自身が本当の強みを正確に把握していなければなりません。ここは必ず、労力を惜しむことなくやってみてほしいと思います。やるだけの価値を必ず実感できるはずです。

 

以前のコラムで、本当の強みを見つけるための3つのステップについてご紹介しましたが、覚えていらっしゃいますか?

 

1.顧客や会社のスタッフ、経営者仲間から客観的な強みをいくつか抽出する。なぜ自分を選んでくれるのか、何を期待して選んでくれたのか、サービスを利用し続ける理由など。

2.その中から自分の好きな分野をピックアップする。

3.さらにあなたの得意分野に絞り込んでいく。

 

これは、上から順番にやるところに意味があります。なぜなら、3はあなたの主観であり、事実以外に理想が入り込んでしまう余地があるためです。特にステップ1をどこまで丁寧にやったかで、あなたの強みを確立できるかどうかが決まるでしょう。

 

好きな分野や得意分野はわかりにくければ、「自分が苦痛だと思わないこと」と置き換えていただいても構いません。苦痛でないことの中には、自覚していないあなたの強みが隠れている可能性が高いからです。

 

 

事例:本当の強みを見つけると「好きなこと」がビジネスに!

 

たとえば私たちがコンサルティングを行った事例の中でこんなものがありました。

 

東京で「サクラクレパス認定大人の塗り絵講師」として活躍されているエグゼクティブコーチングの専門家、須貝光一郎さんという方がいらっしゃいます。テレビ出演や新聞掲載をされていたり、有名100円均一ショップの「大人の塗り絵」監修をされているので、もしかしたらご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

 

須貝さんはもともと、企業経営者や幹部に向けてのエグゼクティブコーチをされていました。そして、自身の好きなこととして、高齢者福祉施設のご利用者様向けの塗り絵教室を開いていました。塗り絵教室はレクリエーションとして行っていたものの、ただ教えるだけでは楽しんでくださる方はほとんどいませんでした。しかし、自由に塗ってもらって、なぜそう塗ったのかを聞いて褒め、さらによくする方法をレクチャーするというサイクルに変えたところ、活動的になって楽しんでくれる人が増えたそうです。施設から一歩も外に出なかった方が、自分の塗り絵作品が飾られている展覧会に家族を連れて出かけるということもあったくらいです。

 

ここで、須貝さんの強みは何だと思いますか?コーチングのノウハウでも、塗り絵のテクニックでもありません。自身の既存事業と須貝さんご自身が好きなことを掛け合わせて、本当の強みをひも解いていくと、コーチング業でも塗り絵講師業でも共通しているところにありました。それは「人の話をじっくりと聞いてその人の良さを引き出し、それを活かしてコーチング(教える)すること」です。

 

そして、その強みに基づき、須貝さんは「塗り絵教室」を「大人の塗り絵コーチング」という新たなサービスとして生まれ変わらせました。独自性もあり、強みにフォーカスしたメッセージ発信を積極的に行うようにしたことで、2年目にはメディアから声がかかったり、今では本業であるエグゼクティブコーチングの業界の方でも講演依頼が来るなど注目の存在になっています。もとは趣味でしかなかった塗り絵が今や売上の半分を占めるサービスへと変化を遂げ、多くの受講者に喜ばれています。

 

今回のワーク

 

●あなたの顧客、会社のスタッフ、経営者仲間を5~10名ピックアップしましょう。
●「あなたの強み」「あなたを選んだ理由」「あなたに期待すること」「サービスを利用し続ける理由(この会社で働き続ける理由)」を聞くためのアンケートメールを作ってみましょう。
●アンケートメールを実際に送って、第三者のあなたへのイメージを聞きだしてみましょう。(もちろん、プリントアウトして対面で質問してもOKですよ)

 

この記事の提供者

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株式会社ファーストブランド(https://www.firstbrand.co.jp/

代表取締役社長 河本扶美子様

提供サービス:まちの専門家を探せるWEBガイド マイベストプロ(https://mbp-japan.com/

 

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